台風19号が想像を超えた被害をもたらしました。
長野県内も千曲川を中心とした被害が広がり、いまだ被害の全容がわからない状況です。
被災された方に謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日でも早い復興をお祈り申し上げます。
明らかに地球規模で気候変動が加速しています。
私自身現在までの治水事業でこれほど堤防が決壊することは無いと思い込んでいました。
松本安曇野地区は被害が少なかったのですが、何時災害が起きてもおかしくないと思わなければいけません。
今回、2010年に竣工した、徳治郎の家の土塁を思い出しました。
敷地は犀川の近くに位置し、昔から氾濫による水害があり、その被害を軽減するために作られたものです。
犀川に対して直角に築造され高さは3mはあるでしょうか。
母屋も水の抵抗を軽減する目的で南北に長いプランになっています。
初めて拝見した時は先人の工夫と努力に驚いたものの、今は機能を失っているものと思ってしまいました。
自然の力に対して人間の作ったものに絶対は無く、今回の災害を見て今でも機能しているのだと思い知らされました。
建築設計者として何が出来るのか、自然と折り合いをつけながら暮らしてきた先人の知恵を生かしながら、
これからの仕事に生かして行きたいと思います。